2015年09月18日  院長ブログ

病が治らない条件

秦越人扁鵲

《史記•扁鵲倉公列傳》

“病有六不治” 的觀點:“人之所病,病疾多;而醫之所病,病道少。故病有六不治:驕恣不論於理,一不治也;輕身重財,二不治也;衣食不能適,三不治也;陰陽並,臟氣不定,四不治也;形贏不能服藥,五不治也;信巫不信醫,六不治也。”這六種病人讓神醫也束手無策。

 

  • 驕恣理を論ぜざるは、一の不治なり <患者がわがままで驕り高ぶる>
  • 身を軽んじ財を重んずるは、二の不治なり <身体を軽んじお金を大切にする>
  • 衣食適する能わざるは、三の不治なり <着衣の調節や飲食の節制をしない>
  • 陰陽并背、臓気定まらざるは、四の不治なり <陰陽調和が崩れ血気安定せず臓気が定まらない>
  • 形つかれて服薬能わざるは、五の不治なり <身体が衰弱して薬をのむことができない>
  • 巫を信じ医を信ぜざるは、六の不治なり <宗教を信じ医学を信じない>

   これに一つでも当てはまれば医者はその患者を治せないとのこと

治療する側ができる事は病を治す為の正しい方向に身体を向けてあげる事であり、あくまでも病を治すのはその人自身の協力がないと成り立たない

鍼灸だけ受けていればその他の時間は好き勝手やっていいなんて事はない

上記に当てはまる人が絶対治らないかと言われると治療家の腕次第かもしれないが、少なくとも私は治せますと自信を持っては言えない

ただ不治の条件はこれだけではないと感じる事も多い

 

最近起きた事だが、ある入院患者の家族がネットで調べた健康法を看護師あるいは理学療法士に物言いその患者に実践させていた

私はその事実を聞き唖然としたが、ふと考えた

 

その患者の家族からすれば良かれと思った事だろう

だが結果的にはそれは全く見当違いの健康法であり、陰陽不調和を引き起こしかねない行為だった

しかし、ここで問題なのは医師や医療従事者ではないか

患者やその家族は迷い多き人であり、病に対する様々な不安から病気にいいと聞けば試したいと思うのも不自然ではない

しかし入院している間はその患者にとって何が良くて何がダメか、その最終的なジャッジをするのは医師や医療従事者である

家族の意向を尊重する病院と言えば聞こえはいいが責任逃れとしか思えない

 

患者側の六不治に限らず現代ではプロフェッショナルな思考・信念を持たない医療関係者による不治が多いのではないか

 

「治療する者の信念は絶対にブレてはいけない」  by師匠

 

こう思うと修行中どれだけいい言葉をかけられていたか・・今になってまた嬉しくなる

 

 

 

 

  

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