2016年01月18日 院長ブログ
エネルギーの発散
60歳や65歳で定年退職後、再就職する人も多い
エネルギーが余っているのだろう
若者より60代のほうが労働意欲は上かもしれない
しかし、60代になると両親の介護や共働きの影響か毎日の孫の子守など働く意欲、エネルギーがあっても働く事が許されない状況の人もいる
介護や子守などでの疲労と、自分の趣味をすることでの疲労は質が違う
自分の好きな事にエネルギーを使うことと(発散)、しょうがなく使うエネルギー(消耗)は違う
いくら孫が可愛かろうが、毎日面倒を見るとなると「好きな事」とは言えなくなってくる
寝たきりとなった親の介護を1日中していると、誰でも気持ちが鬱っしてくるだろう
そうして本来発散すべきエネルギーがどんどん溜まってくると身体に影響するようになる
イライラしやすくなったり、疲れがなかなか取れない、熟睡できない、肩や背中が凝りやすくなったりすることから始まり身体はいろいろな信号を発信する
来院した60代の方もそうだった
本当はもっと外で働きたい、しかし孫の面倒を見なければいけなくて再就職できず
風呂さえも一人で入れない
背中のコリから始まり、頭痛がきつく、微熱がずっと続いていた
体表観察すると、脈がギターの弦をはじくような緊張した脈(弦脈)
身体も弱っている部分なく気の停滞からの筋肉の緊張がきつかった
督脈に鍼を一本刺鍼し、抜針後、脈を見ると緊張していた脈に柔軟性が出てきたのを確認し治療終了
治療後、気持ちがとても楽になったとのこと
養生指導は、孫の面倒を見る頻度を減らし自分の時間を作ること
三日後再診、問診すると初診時以降、痛みは10から2に減少、微熱もすぐ平熱に戻ったという
二回の施術で痛みが消失
また養生を守り、自分の時間を作るようにしたとのこと
「また外で働きます」と笑いながら話してくれた
エネルギーは消耗するものではなく、発散するものということを再認識させてくれた症例だった
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