2015年11月11日 院長ブログ
東洋医学で考える月経5
前回の月経と経絡( 月経と経絡(衝脈・任脈)について 参照)の続き
<督脈について>
督脈は人体の背骨の後を行き、大椎穴にて手足の三陽諸経脈と会合する
上って頭部。顔面部に至り、また陽維脈など諸陽経と交会するので「陽脈の海」と言う
その絡脈は少陰と交会しているため、少陰は「脊を貫いて腎に属」としている
任脈は身体の前面を走行し、全身の陰を主っているが、任脈と督脈は齦交穴で交会し、絶えず循環して陰陽脈気のバランスを維持することにより正常な月経を調節している
<帯脉について>
帯脉は季肋より起こり、身体を回って一周しており、まるで帯を束ねているようであることから帯脈と名付けられた
諸経を統べ束ねて、経脈の気血運行を正常に保持している
衝脈・任脈・督脈の3脈は、いずれも胞宮を起源とするが、循行する経絡は別れているため「一源三岐」と言われており、帯脈がこれらをすべて制約することにより、十二経脈を通じて臓腑と相互に関連性を生じることとなる
ここまで説明してきた天癸・臓腑・気血・経絡がすべて正常に働いて初めて正しい周期での月経がくる
鍼灸では問診・体表観察を用いて、身体のどこに問題があるのかを見極めて治療をする
月経や子宮の問題イコールお腹の冷えや腰仙部の問題という単純な事ではない
しっかり一人一人の身体に合わせた治療を行う鍼灸院でなければ、鍼灸を選ぶメリットはない
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