2015年09月04日  院長ブログ

育児の急処

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最近読んでいる本に面白い文章があった。

「近年では産まれた子を早期から厳しく育て、他の子と少しでも差をつけようとする親が多くなってきた。

しかし、よく考えてみれば産まれてから育てていては遅いのだ。

育児の急処は胎児の時期にある。

人間の本来持っている力を育てるのは胎児期である。

本来持っている力とは「自分の身体から無意識に相手に働きかける力」である。

たとえば、この人は頼りになる、好きなどという感情は意識で感じるより前に無意識的に感じている。

嫌いだの好きだのは後で意識的に理由づけを行っているだけで、本来は言葉を交わす前に感じている。

そういう見えない磁力のような力を育てるのが胎児の時期だ。

磁力が強い人間は人を多くひきつけ、結果大きな事を為すリーダーになりやすい。

どこか厭な感じがする、人がなぜか離れていくというのは、その力が胎児期に育てられなかったせいだ。

そういう力は本来みんな持っているが、産まれながらにして持っているので特別意識もしない。

立派な大人にしたければ立派な身体の力を育てなければならない。

意識以前の力を育てるのが真の教育であり、無事に生かしておいたり知識を厚着させる事が育てるということではない。

こういう事に気づかず、産まれてから懸命に教え導き、努力させてもその効を得ないことばかりである」

 

この考えを100%肯定はできないが、こういう意識を患者さんや鍼灸師がもつと、妊婦の患者さんに対して正常な出産の手伝いだけでなく、もっと大きな意味を持たせるような鍼灸が見えてくるだろう。

 

 

  

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