2015年12月08日 院長ブログ
小児について2
前回、小児の生理的特徴として臓腑嬌嫩で、形気未充であると言った
詳しく見ていきます
臓腑とは五臓六腑のこと
形は身体を構成するもの⇨四肢(手足)・百骸(身体を構成するたくさんの骨)・筋や肌肉・気血津液
気は生理機能活動を指すもので肺気やら脾気やらがある
小児期は、機体各器官の形態上の発育、および生理機能が未熟であるために、五臓六腑の形・気は相対的に不足状態である
特に肺・脾・腎の3臓において不足が顕著である
歴代医家は、このような体質的特徴を臓腑嬌嫩、形気未充と呼んでいる
ただ全体で考えると不足しているものばかりではない
小児は肺・脾・腎・陰が不足しているが、逆に心・肝・陽は常に余っている状態である
以前、臓腑は感情の物質的基礎という話をしたが
心・肝・陽の有余は多動、多喜、多怒として現れる(一般に子どものイメージってこんな感じ)
また脾・肺・腎・陰の不足は、「思」・「憂」・「恐」の感情が極めて少ないことを示す
つまり小児は 「無邪気、活発でじっとしていることが少ない」
「生まれたばかりの仔牛は虎を恐れない」
「大胆で、はばかることがない」
と言われているが、これは実に小児期の心理的特徴を的確に説明している
長くなったので続きは次回に。
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